みなさんこんにちは!
年末年始は少し投稿をお休みさせていただきまして
お友達や家族など大切な人たちと過ごしながら、
2022年の目標設定を行いました!また後日発表します!
今月は深刻な悩み相談も多い歯周病についてやっていこうと思います!
以前、【実験的歯肉炎】の論文解説で
歯周病の原因は「菌の感染」ということをお伝えしました
今日はその続きで、歯周病が悪化する人としない人の差について
解説するための論文を紹介します
スリランカ研究:歯周病が進行しやすい人がいると示した論文
1986年に衝撃的な論文が発表されました
スリランカの茶畑に住む480人のお口の状態を調査した論文です
なぜスリランカの茶畑?となるのですが
実はこの村では「歯医者が存在しない」「歯を磨く習慣がない」
という生活習慣が現代人と異なった人たちが住んでおり
歯周病の観察研究の対象となったわけです
ずーっと歯を磨かなかったらどうなるのでしょうか・・・?
結果1:全員歯周病になった
15歳の人から歯肉炎の症状はあり、
40歳になると全ての歯茎から出血がありました
これは全員に起こりました
つまり歯を磨かなければ全員歯肉炎(軽度歯周病)にはなるわけです
結果2:歯周病の進行度は個人差が凄かった
さて、全員が歯周病にはなったのですが、
その進行度合いには差がありました
8%の人たちは20代から歯が抜け始め、40代では歯がありませんでした
81%の人たちは40歳までに3-4本の歯を歯周病で失いました
11%の人たちは1本も歯を失いませんでした
結果3:歯を磨かないにも関わらず、虫歯の人は稀だった
全然歯を磨かないにも関わらず、虫歯になった人はほとんどおらず
歯を失った原因はほとんどが歯周病でした
解説:歯周病は防げる
同時期に行われていたノルウェーでの観察研究があります
こちらのノルウェーは国のサポートが手厚く、年に1回は検診の義務があります
そのノルウェーではスリランカの平均1/3の歯周病進行スピードに抑えられています
解説:歯周病になりやすい人が1割いる
スリランカ研究では約8%が急速な歯周病の進行により全ての歯を失いました
1978年Hirschfeldのアメリカでの歯周病治療後の患者の経過を追った研究では
約1割の人が急速に悪化していました
この結果から、免疫反応の違いで歯周病が進行しやすい人が
人口の1割程度いると考えられるようになっています
解説:虫歯を防ぐには歯ブラシよりも、糖分コントロール
スリランカ研究では虫歯の人がほとんどいませんでした
これはスリランカの茶畑の人が
精製された糖分(パンやジュース・お菓子)を摂る習慣がなく
みんな同じような食事をしていたことが要因です
歯科医院にいらっしゃる患者さんから、
「ちゃんと歯磨きをしているのになんで虫歯になるんですか?」
と聞かれることがありますが、
虫歯は歯ブラシができてないだけではならないことを説明するときに
この論文を使ったりします
糖分コントロール・フッ素応用・歯磨き
この3つが虫歯を防ぐために必要です!
まとめ
- スリランカ研究:歯周病が進行しやすい人がいると示した論文
- 結果1:全員歯周病になった
- 結果2:歯周病の進行度は個人差が凄かった
- 結果3:歯を磨かないにも関わらず、虫歯の人は稀だった
- 解説:歯周病は防げる
- 解説:歯周病になりやすい人が1割いる
- 解説:虫歯を防ぐには歯ブラシよりも、糖分コントロール
歯周病はなりやすい人となりにくい人がいます
歯医者にあまり行ってない人は検診を受けて
歯周病が進行していないか診てもらいましょう!
ではまた!
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