みなさん新年明けましておめでとうございます
歯科医師の大原(@yutaohara023)です
2022年は色々な方との出会いがあり、
沢山成長することができました💪
ありがとうございました!!
そして私事ですが、2023年1月より勤務先の
栗林歯科医院の院長に就任いたしました
これからもより良い医療・予防情報を提供できるよう精進してまいります!
さて、12月は忙殺されてましたので
全く投稿できて降りませんでしたが
新年一発目は「エビデンス」について
記事を書こうと決めていたので
今日は最近話題になるエビデンスについてお伝えします
エビデンスとは?
エビデンスとは「根拠」のことです
そして何を根拠にしているかというと、
「過去の経験」です
今までにこういう事があって、こう対処したら、こうなりました
そういう過去の経験・実験を記録したものが論文であり、
エビデンスであるわけです
例えば「水素」と「酸素」が結びつくと
「水」になります
これは過去に実験をし、それが経験として記録され
誰もが再現できることから当たり前になっています
ですが、これが当たり前じゃない頃
「気体の水素」と「気体の酸素」が結びついて
「液体の水」ができるなんて予想できるでしょうか?
昔は病気は「人間の身体を構成する体液の調和が崩れることで病気になる」と考えられたり
「幽霊による祟り」なども原因と考えられたりしました
それを「呪術」「祈祷」「伝統的作法」などで取り除こうとしたり
本気でやってました
1800年代に入るまで頭の中の悪い虫が歯に移ることが原因で虫歯は起きると考えられていました。
燻すことで治療しようとしている様子です
今考えるとあり得ない方法ですが
それは今、過去の経験を元に虫歯の原因と治療法・予防法がわかっているからです
経験をもとに治療を考える、その元祖はヒポクラテスと言われます
エビデンスを元にしない治療は
過去の虫歯の治療のように
とんでもない治療をおこなってしまう可能性を秘めています
人々の予想は往々にして外れるのです
エビデンスレベル高いとは
エビデンスレベルが高いというのは
要は、再現性が高いという事です
同じことをやったら、同じ結果になる可能性が高いですよ!
この治療をしたら、これくらい治りますよ!
といった感じです
エビデンスレベルが高い論文というのは
沢山の人で研究した研究論文を、集めてまとめたものです
歯科で、最もエビデンスがあるのはフッ素でしょうか
フッ素は虫歯予防に関して、高いエビデンスの論文が多数あります
つまり、フッ素を正しく使用することで
これくらい虫歯予防できますよっていうのが大規模な経験でわかっているわけです
エビデンスレベルが低いとは
個人の意見、1つの症例の報告、動物実験などです
つまり、再現性があるかわからないわけです
誰がやっても同じような結果になるかどうかを試していない
先ほどの「歯虫を燻すと痛みが取れる」のも
ある人には効いたような気がしたかもしれないですが
統計を取ってみれば、
やってもやらなくても一緒じゃん!となるでしょう
そして個人の経験に基づいた予想というのは
エビデンスレベルとしては最低レベル
歯磨き2回よりも歯磨き3回やる方が絶対いいですよ!
というのも個人の予想で
実際に調べてみて、2回と3回では差がないという論文があります
だから、ひろゆきに「それってあなたの感想ですよね?」と言われるわけです
エビデンスレベル最低ですから。
医療従事者は、治療のエビデンスを勉強して患者さんに提供します
卒業後、勉強を怠り、一般的な考えで喋ってると
間違ったことをやってしまう可能性もあります
だからそういった事がないように
各学会などは診療のガイドラインを作っています
ガイドラインはなるべくエビデンスレベルの高いものを集めて
治療の指針を示すものです
医療者は基本的にガイドラインをベースに診療を行います
エビデンスを勉強したい貴方へ
僕たちもエビデンスを勉強することを
日々欠かさず行っています
ですが、一次情報の多くは英語論文!
素人には難しいわけです。
というか素人でなくても歯学部を卒業したくらいでは
英語のレベルが到底追いついてません!
そこで、難しい一次情報をイラストで要約して
エビデンスを学ぶためのオンラインサロンを作りました!
もし興味がある方はぜひご入会ください👍
ではまた!