むし歯予防

【論文イラスト解説で知る】メインテナンス・定期的に歯医者に行く効果

みなさんこんにちは

歯科医師の大原です(@yutaohara023

Instagramでの発信を通して知り合った後輩の先生や

Instagramでの発信を見て、声をかけてくださる上の先生方

最近はそんな出会いも多く、

患者さんからも時々お声かけいただくので

これからも医療情報をわかりやすく

発信していきたいなと思っております!

オンラインサロンも順調にメンバーが増えておりまして

配布資料もとても好評なのでこれからも頑張っていきたいところです

そして、最近は論文に関する質問も多いのですが

全ての論文を精読しているわけではないのと

質問に答える時間を節約するために

今回からPMIDをつけております!
(オンラインサロンの配布資料には今年から全てつけてます)

PMIDをPubMedのページで入れると

引用した論文にアクセスできるので、ぜひご活用ください!

さて、今日は患者さん・歯科衛生士さんからも質問の多い

「メインテナンスは効果があるのか?3カ月に1回必要なのか?」

についてお話ししたいと思います。

メインテナンスは効果があるのか??

全く歯科に興味のない友達に

3〜6カ月に1回は歯医者行った方がいいよ〜と伝えると

「行ったら虫歯・歯周病にならんの?」

「虫歯になってからいくのと何が違うん?」

「1、2年に1回くらいじゃダメなん?」

と言われ、歯科医師になりたての僕は答えられませんでした

同じように多くの歯科衛生士・歯科医師が

エビデンスに基づいて答えられないと思います

「先輩Drに言われたから」「医院がそういう方針だから」

それくらいのものです。

ということで論文を紹介します

治療とメインテナンスの効果① Becker Study 1979

歯周病の患者を対象とした研究で

平均5年程度観察したところ

① 治療・メインテナンスを行わなかったら年平均0.36本 歯を失った

② 治療を行い・メインテナンスを行わなかったら年平均0.22本 歯を失った

③ 治療・メインテナンスを行ったら年平均0.11本 歯を失った

となりました

つまり、何もしなければ3倍歯を失い

管理しなければ2倍歯を失う

という衝撃的な結果になりました

繰り返しの歯科衛生指導の効果 Emler 1980

61人の子供の研究、5回来院してもらい

① 歯科衛生指導なしチェックのみ

② 1回だけ指導、他はチェックのみ

③ 4回の指導、5回目はチェックのみ

13カ月後にチェックすると

①と②の子供の歯磨きスコアは差がなく

③の子供はめちゃくちゃスコアが改善しました

繰り返しの指導が重要ということがわかります

ちなみに①の子も少し改善しています

【ホーソン効果】人が「注目される」ことで

成果を上げようと力を発揮する現象

によるものと考えられています

歯磨きが下手でも繰り返しくることがまずは大事 Ramjford 1982

歯周病治療を終えた78人

①歯磨きのうまい上位グループ

②歯磨きの下手な下位グループ

継続的に来院を続けた人は

多少歯磨きが下手でも著しく悪くなる人がいなかった

という論文もあります

年に1回の歯科健診 vs 2-3カ月に1回のリスク管理メインテナンス Axelsson 1981

① 年に1回 歯科健診のみ、虫歯・歯周病があれば治療

② 2-3カ月ごとに、虫歯・歯周病リスクの変化をチェックし、必要があれば指導、治療を行なった]

1と2を比べると虫歯の発生数はおよそ20倍以上違うことがわかりました

②を30年続けた人たちと比べて

日本人は6-7倍歯を失っています

次回はどういったメインテナンスをすれば歯を失わないのか解説します!

乞うご期待

ではまた!

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