むし歯予防

虫歯予防決定版!論文から導かれた虫歯予防に一番重要なこと

みなさんこんにちは

歯科医師の大原です(@yutaohara023

今日は虫歯についての完全おまとめ版です

これさえ読めば大事なポイントが分かります!

虫歯予防にはいろいろあります

  • 歯磨きを徹底的にする
  • 高濃度フッ素歯磨き粉
  • フッ素洗口液
  • キシリトールガム
  • 定期検診
  • PMTC
  • 間食を減らす
  • セラミックをいれる

ですが、どれが一番重要でしょうか?

例えばダイエットにおいて

カロリーをオーバーしている状態で

運動をたくさんして、トクホのお茶を飲んで

ダイエットのサプリを飲んで痩せるでしょうか?

無理です!

アスリート並みの運動をすれば可能かもしれませんが

一言に「ダイエットになる」と言っても

重要度の違い、優先順位の違いがあります

虫歯予防も同じで

重要度の高いものをやらずに虫歯予防をするというのは

アスリート並みの運動をするくらい難しいわけです

今日はその重要度の高いものについて解説します

もくじ

【1970年代に世界中の虫歯の数は激減した】

実は1970年代から虫歯の数は激減してます

欧米諸国ではDMFT(虫歯数)が 1付近まで下がりました

日本でも現在、遅れはしたもののDMFTはかなり下がっています

小児検診で虫歯を発見することもかなり少なくなっています

では、なぜ虫歯が減ったのか?

それをカリオロジー(虫歯学)の専門家たちに

アンケートをとった研究では

フッ素歯磨剤が圧倒的な支持を得ています

実際に日本ではフッ素歯磨剤の普及が遅れ

1990年代になってから普及率が上がり

虫歯の数が減ったのもこの頃からです

【フッ素歯磨きは砂糖摂取回数よりも重要】

砂糖摂取の回数と虫歯の発生の関係を調べた論文では

なんと1日2回フッ素の歯磨き粉を使っている知的労働階級の家庭では

砂糖の摂取回数と虫歯に相関がなくなったということが

示されています

【フッ素歯磨き後にゆすぐ回数が少ないことが重要】

矯正患者さん(プラークが多い)で

イエテボリテクニック(1回だけゆすぐ方法)を使ったグループは

たくさんゆすいだグループと比較して

虫歯発生率が78~87%減少しました

【フッ素歯磨き は 歯磨きの質よりも重要】

フッ素歯磨剤を使用せずに

毎日学校で徹底的に歯磨きを行なったグループと

何も行わなかったグループでは

歯肉炎スコアは統計的に有意に少なかったですが

虫歯のスコアは統計上有意差が出ませんでした

つまり歯磨きを丁寧にやることだけでは

虫歯予防効果がでないということになります

【一言で虫歯予防といっても効果に差がある】

実は歯磨き粉にはフッ素が入ってなくても

虫歯予防と表記できます

これはブラッシングを行うことが虫歯予防につながると

解釈があるためです。

そのため歯磨き剤には薬事法で表記が認められています

しかし、実際には論文上では統計的な有意差は出ていません

同じように「ダイエットに効果がある

と言われるような食品や手法も、効果に差があると思います

詳しく論文を見たことはないですが、

カロリー制限をせずに、トクホのお茶を飲んでも

カロリー制限をした場合よりも効果が出にくいと考えられますよね?

それと同じで、最も重要な「フッ素歯磨き粉を適切に使う」が

できていない状態で、いくら歯磨きを綺麗にしたり

食事回数を制限しても、虫歯予防は難しいわけです

でも皆さんはラッキーです

なぜなら一番重要なことが「食事制限」ではなく

フッ素歯磨き粉を適切に使う」だからです

超簡単!だからこそ、虫歯は世界中で大きく減少しています

【まとめ】

今まで様々な虫歯対策を紹介してきましたが

現在の最重要対策は「1450ppmフッ素の歯磨き粉をゆすぎ0-1で使うこと」です

これをやるだけでかなり虫歯の数は減ります

その上で、虫歯になる方、心配な方は他の対策もやるのがいいでしょう!

僕も患者さんにお伝えするときはまずこれができているかを確認しています

ではまた!

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