みなさんこんにちは
歯科医師の大原です（@yutaohara023）
今回の記事は【キシリトール完全版】
です！これを読めばキシリトールの現在地がわかります！
もくじ
【キシリトールとは】
キシリトールは糖アルコールの仲間で
虫歯菌が代謝できないので、虫歯の原因にならず
カロリーも砂糖の75％と低い甘味料です。
独特な冷涼感があるので、スイーツに使われるといったことは稀です
キシリトールの歴史は
1943年に結晶化に成功し
1970年にフィンランドのトゥルク市で研究が始まりました
その後、フィンランドを中心にキシリトールの研究は進んでいき
1997年に厚生労働省が食品添加物として認可した
という歴史があります
【Turku Sugar Study】
コーヒー、紅茶、ケーキ、ジャム、清涼飲料水、チョコレートなど
砂糖の入ったものを全てフルクトースとキシトールに変えたグループと
比較をした実験が1970年フィンランドのトゥルク市で始まりました
2年間は、甘味の食品としてはこのような食品のみを食べるように指導しています
結果としては
キシリトールは虫歯にならず
初期虫歯が治りました
この論文以降、多数の研究が行われました
【衝撃の論文】
2015年コクランライブラリーに掲載された
現在までのキシリトール臨床研究の決定版とも言える論文では
なんとキシリトールガム、シロップ、キャンディ、歯磨きシート
どれも虫歯予防のエビデンスがないとされました。
これは主任研究者自身も「キシリトールガムにもないとは驚いた」とコメントしています
また、唯一あった小児のキシリトール入りフッ素歯磨き粉も
研究数が少なく、同一の研究者によるものでバイアスがあるとしています。
米国歯科医師会も
キシリトールを勧める場合は、そのエビデンスが示す限度を
考慮するべきだとしています。
【キシリトール使う？使わない？】
僕自身、キシリトールガムを使用してます！
が、キシリトールは虫歯を防ぐためにとるというよりは
虫歯にならない甘いものと考えています
なので、甘いものを摂取する習慣がある人
特にデスクワークの方で、習慣的にガムを摂取したりする方には勧めています
そもそも、虫歯を防ぐと推奨されている量ですら毎日摂取するのは難しいです
市販品だと10粒くらい。
つまり1パッケージを毎日消費するわけです。
エビデンスも弱いキシリトールに対してそこまで注力する必要はないのかなと
現在は思っております
ではまた👍
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