口腔外科・歯周外科

親知らずは必ず抜いた方がいい?智歯周囲炎はどれくらいの確率で起こる?25歳までに抜いた方が理由を論文・イラスト解説!

みなさんこんにちは!歯科医師の大原です(@yutaohara023 )

だいぶ秋の気候になってきましたね!そんな季節の変わり目に多いのが親知らずの相談です

季節の変わり目には体調を崩す方が多く、免疫力の低下で親知らずの炎症を起こして相談に来る患者さんが多いように感じます

そこで患者さんに言われるのが

親知らずって抜かなかったらどうなるんですか?絶対抜いた方がいいですか?

という内容です

僕自身も大学時代に先生に抜いといた方がええでと言われて抜きましたが、

実際抜かなかったらどうなるかをエビデンスベースで知らなかったので今回共有したいと思います!

 <結論>

抜かなかったら80%くらいの確率で虫歯・歯周病になります

激痛で寝れないことがあります

隣の歯を抜かないといけない可能性があります

 <リスクがある人はどういう人?>

①真っ直ぐに生えていない

②噛んでいない(中途半端に生えている)

③25歳以下じゃない

この3つに当てはまると痛みが出るリスクがかなり高いです

 <エビデンス>

斜め・横向きの親知らずは中高年で77%が虫歯・歯周病になっている(Fisher 2010)

59%の親知らずが歯周病(歯周ポケット値5mm以上)で抜歯となっている(Carmichael 1992)

25歳以降は炎症が起こる可能性が倍になる(Balkey 2002)

35歳以降は隣の歯の吸収が起こる可能性がある(Wang 2017)

つまり、多くの親知らずはなんらかの症状があるか、予防的に抜かれていて

残した親知らずも8割近くが虫歯・歯周病になっているので

25歳以下のうちに、25歳以上の人はなるべく早くに抜いてしまうことが推奨されます

ただし、真っ直ぐ生えていて、上の歯と噛んでいる場合は抜かないことも十分ありだと思います

 <親知らずを抜くのは痛い?>

炎症があると麻酔が利きづらいことがあります

もちろん痛いまま抜くことはないですが、心配な場合は痛みに弱いことを事前にドクターに伝えておきましょう!

終わった後の痛みは2-3日がピークで平均で1週間くらいかけて和らいでいくことが多いです

痛み止めを飲んでコントロールしましょう!

抜いた方がいいか気になる方は早めに歯医者さんにご相談を

僕の勤務先では基本的に大学病院に紹介せずに抜くことができるのでよかったらご相談ください

ではまた!

よかったらInstagramもフォローお願いします!

大原のおすすめ品↓