歯周病予防

論文からみる「リステリンは効果があるの?」

皆さんこんにちは

歯科医師の大原です!

今回のGWは博多と広島を楽しみました!

博多は劇団あんみつ姫が最高に面白かったです〜!

おかまちゃんたちが目一杯笑わせてくれます。笑

広島は折り鶴タワーのナマチ(ポテトチップス)が美味しかったです

メガ盛り780円です

 

さて今日はリステリンについてご質問いただきました

「リステリンって効果あるんですか?」

実は日本人は海外の人に比べてマウスウォッシュを使う人が半分以下だそうですが、

コロナでマスクをするようになって自分の口臭がくしゃみをした際に臭いと感じてしまい

マウスウォッシュを手にする人が増えたと聞きます。笑

そんな中でも今回はリステリンがどうなのか?解説していきます

 

 <結論>

歯肉炎予防・口臭予防に効果あります!!

ただし、誰にでもオススメというわけではないので、そこも踏まえて解説します

 

 <論文からみるリステリン>

リステリンはジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社が発売するマウスウォッシュで世界的なシェアも多く、多数の論文研究があり、

多くの論文で歯肉炎予防に効果があるとされています。

日本ではクロルヘキシジンがアナフィラキシーショックの問題で

海外の1/100の濃度でしか扱えないことから

現時点ではリステリンが最も効果の高い洗口液の一つです

ただし、論文で気をつけるべきところはただその結果だけを見るのではなく、どういう用法・用量で使っているかなどもみなくてはいけません

例えば、リステリンを1日3回1分ずつ使えば歯肉炎は50%改善しますが、実際にはその回数を毎日使い続けるのは難しいと思います

現実的には、1日2回30秒ずつくらいでしょうか。そうすると歯肉炎の改善は20%です。

リステリンの味が好きな人は積極的に使っていけるので長い時間洗口するのがおすすめです!

虫歯予防効果については明らかなエビデンスを見つけることができませんでした

 

 <物理的除去vs化学的効果>

マウスウォッシュをすれば歯を磨かなくてもいいんじゃないかと思っている方へ

それは大きな間違いです

CMなどのバイオフィルムの中の細菌まで浸透して殺菌するという文言から勘違いする方もいますが

試験管の中で行われた実験と口の中の環境は大きく違うため、試験管で100%死滅できても口腔内で同じことが起きるとは限りません。

生ゴミ・汚れにエタノールをかけても雑菌が繁殖するのと同じように、大事なのは物理的な除去です

画像で紹介しているように歯ブラシとマウスウォッシュを使っても歯ブラシと同じくらいしか効果がなかったとする論文もあります

リステリンの研究では、歯ブラシと併せて使用すると歯ブラシ単独よりも効果が高いという論文が多くあります

どちらにしろ化学的効果に期待しすぎず、歯ブラシの補助として使うことが重要だと思います!

 

 <おすすめの人は?>

マウスウォッシュのデメリットの一つに、歯磨き粉を洗い流してしまうことがあります

虫歯のリスクが高い人には1450ppmの歯磨き粉をゆすぎ1回で使用して欲しいのですが、マウスウォッシュはそこの相性が悪いのが難しいところです。

液体歯磨剤と書かれているタイプのリステリンで歯磨きをしてから仕上げで1450ppmの歯磨き粉をつけて磨くというのが対処法です

めんどくさいという方は自分が虫歯になりやすいのか、歯周病になりやすいのかでどちらかを使うようにしたらいいかと思います!

30代以下は基本的に歯磨き粉を重視した方がいいかなと思います

40代以上になると歯周病の進行が目立ってくると同時に、歯肉が下がって露出した部分が3倍虫歯になりやすいので、虫歯予防・歯周病予防どちらを重視するか歯医者さんで相談したほうがいいかもしれません!

口臭を抑えたいという方にはもちろんおすすめです!が、

口臭の原因は・・・?と考えると歯磨き・フロスができていない部分があるかもしれません!要チェックです

 <今回のまとめ>

・リステリンは歯肉炎予防に効果がある!殺菌・抗菌効果

・現在国内で売られているマウスウォッシュの中でも最も効果が高い洗口液の1つ

・虫歯予防・歯周病予防どちらに重点を置くかでマウスウォッシュが必要かどうか考える

・口臭を抑えたい人にはおすすめ!ただし、口臭の原因は磨き残しなので、物理的な除去を見直しましょう!

以上参考になれば嬉しいです!

またご質問があれば送っていただけると記事にさせていただきます

ではまた!