歯周病予防

【歯周病論文解説】歯肉炎はどれくらいで治る?1965年 Loe 実験的歯肉炎をイラスト解説

みなさんこんにちは!歯科医師の大原です

最近はオンラインサロン第二弾がスタートして🎉

歯周病についてアウトプットを強化しているので

今日はその歯周病における重要論文を紹介します👍

・歯周病を予防したい!

・歯グキから出血してるけど治るか心配

・どれくらい自分でやって治らなかったら歯医者行った方がいい?

こういったお悩みにお悩みにお答えできるかと思います👍

それでは解説していきます!



もくじ

論文の背景:1965年までは歯肉炎の原因は歯石や寄生虫だと考えられていた

この論文が出る前の時代では

歯周病はリッグス病と呼ばれ

①歯石による歯グキの貧血

②歯ブラシの力による歯肉退縮

③野菜などの寄生虫の歯グキへの感染

が原因と考えられてました!

当時はプラークが主な原因だとは考えられていなかったんです!

この論文はそういった時代に現れた革命的な論文です

論文の目的:歯周病の原因を調べる!

こういった背景から歯周病の原因を調べるために

色々な実験が行われてたと思います

その中で、この論文は歯磨きを禁止するという手法を取りました

方法:学生たちに歯磨きを禁止させた!?

ハロルドロー先生は

歯学生・研究者12人を集めて

歯磨きを禁止しました!

単位をあげないと言ったかどうかは定かではありませんが

現代でやったらパワハラで首が飛んでしまいそうです😂

評価は、歯肉炎の状態とプラークの着き具合をチェックし

歯肉炎になった時点で歯磨きを再開させました

また、プラークの細菌検査を行いました

結果:全員歯肉炎になった

歯磨きを停止すると

10-21日で全員が歯肉炎になりました

そして歯磨きを再開して1週間で全員の歯肉炎が治癒しました

また、6-10日でスピロヘータやビブリオといった

運動性の菌の増加がみられました



結論:歯肉炎の原因はプラーク&1週間で治る

この論文から言えることは

① 歯肉炎の原因はプラーク(歯石ではない)

1週間で歯肉炎は治る

③ 出血するまで10-21日かかる
  (出血は2,3日の歯磨きのスコアではない)

です

出血が多いですね〜って伝えると

患者さんから

「ここ2、3日ちゃんと磨けてなくって・・・」

と言われることがあるんですが

出血のスコアは10-21日くらいのデータだと論文からわかりますので

やさしく違いますよ〜と教えてます😊笑

1週間ていねいに磨いたら治るので、1週間後に再検査しましょうと

お伝えすると、患者さんは次回までに頑張って磨いてくださるので

それでも出血があるところは患者さんが苦手なところです

まとめ:歯周病対策はプラークコントロールが最重要

今回の論文から言えることは

歯肉炎の原因はプラークで

歯磨きをしっかりできれば歯肉炎にはならないということです

歯グキから出血がある人は1週間まずは丁寧に磨いて

歯医者さんでチェックしてもらいましょう!

ではまた!

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