むし歯予防

論文解説:ビペホルム研究 〜チョコレートを食べても虫歯にならない方法〜

みなさんこんにちは、歯科医師の大原です!

いよいよ簿記の試験が間近に迫っているのでひたすら問題集を解いています

今はYoutubeで勉強できるのでいい時代です。

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僕も今年中にYoutubeで発信しようと思います!

さて、今日は歯科医師になりたての頃の僕がとあるセミナーで習った虫歯予防に興味を持つキッカケになった論文を紹介します

 <どんな論文?>

1954年に発表された通称「ビペホルム研究」

「間食の食べるタイミング・間食の種類」で虫歯の発生しやすさが変わるのかを調べた論文です

精神病患者に糖分を与えて、どの糖分が虫歯になりやすいか、いつ食べると虫歯になりやすいかを調べた研究なので

現在ではとてもできない倫理的問題のある研究でもあります

みなさんもこの研究を知って自分の間食の取り方を一度考えるキッカケになるといいなと思います

 <研究方法>

ビペホルム病院の統合失調症患者をいくつかグループに分けました

食事以外に

① 24個のトフィを与えたグループ(女性)

② 24個のトフィを与えたグループ(男性)

③ 8個のトフィを与えたグループ

④ パンを与えたグループ(男性)

⑤ パンを与えたグループ(女性)

⑥ チョコレートを与えたグループ

⑦ キャラメルを与えたグループ

⑧ 砂糖を与えたグループ

⑨ コントロール(食事以外のものを何も与えない)

1年目の1946年は食事の際に摂取してもらいました

2年目の1947年は24個トフィのグループに食間に摂取してもらい

1948年-1951年は他のグループも様々なタイミングで摂取してもらいました

結果はどうなったでしょう?

 <結果>

最初の1年間は

2、3年目以降は間食に食べてもらいました

そうすると、食間に食べたグループはどんなものを与えても虫歯が増えました

間食をやめると虫歯の発生は急激に減少しました

そのほかに、結果をまとめると

24個のトフィを与えたグループで食間に与えた際に最も多く虫歯が発生しました

キャラメルのグループはチョコレートのグループよりも多く虫歯になりました

虫歯のなりやすさに男女差はありませんでした

 <考察>

食べるタイミングが違うだけで同じ食べ物でも虫歯の発生数が変わることから、口の中に食べ物を入れている時間が長いことが歯にとってよくないことがわかります

歯につきやすい食べ物(トフィ>キャラメル>チョコレート)は口に残る時間が長いため虫歯になりやすく

糖分の量よりも糖分の摂取回数がより虫歯の発症に影響すると考えられます

つまり、間食をしなければ虫歯になる数をかなり減らすことができます

ダラダラ食いが大変危険なことがわかる論文だと思います

ジュース・コーヒーなどを含めると5回以上の摂食回数がある人が多いのではないでしょうか?

特にリモート環境になると度々口にしてしまうという話も聞きます

できれば平日はお茶・無糖コーヒー・お水にして、食事の際にデザートを食べる程度にしましょう

みなさんも気をつけてください!

これからも面白い論文があったら紹介していきます

過去の投稿もチェックしてください!

ではまた!

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