AIには、渡した分だけ返ってくる
便利さを決めるのは、AIの賢さではなく、こちらが渡した情報の量でした。
おはようございます。今日は朝礼で話したことを、そのまま残しておきます。

手順を組まなくても、目的とゴールだけで動くようになった
昨日は一日、パソコンの前でアプリの開発をしていました。少し前にAIがまた大きく賢くなって、以前スタッフ向けにやった講義の内容が、もう半分くらい古くなってしまったなと感じています。
前は「役割ごとにフォルダを分けて、こういう順番で指示を出して」と、こちらが段取りを組んであげる必要がありました。今はそこまで厳密にやらなくていい。「なぜそれをやりたいのか」と「どういうものができたら完成なのか」——この2つさえ定義してあげれば、AIが自分でチームを組んで、自分で進めて、最後は自分で評価までしてくれます。どこにミスがあるかも自分で探しますし、「こういう失敗はしないでほしい」と伝えれば、その分うまくやってくれます。

動画を1本渡しただけで、作業がひとつ消えた
昨日やったのはこんなことです。ある集計作業について、スタッフに「どうやって出しているか、画面を録画して送ってほしい」とお願いしました。届いた動画をAIに渡して、「最後はこのスプレッドシートに入るところまでがゴール」とだけ示したら、全部やってくれました。
その作業は1回5分ほど。拠点の数だけ毎日繰り返していたので、1日15分、年間にすれば50時間以上になります。しかも消えたのは作業時間だけではありません。「そろそろあれをやらなきゃ」と考えている時間もなくなるので、実際の効果は時間の計算よりも大きいはずです。

「クレジットカードを入力するなんて」と言っていた頃
AIが自分にとってどんどん賢くなっていくかどうかは、結局「どれだけ情報を渡すか」で決まります。
2000年代の初め、ネット通販が出てきたころ、「インターネットにクレジットカード番号を入れるなんて危ない」と言われていましたよね。代金引換じゃないと不安だ、と。今そう言っている人は、ほとんどいません。
AIも同じだと思っています。予定を預ければ「この日はもう埋まっていますが、どうしますか」と返ってくる。それは自分の情報を渡しているからできることです。渡した分だけ便利になる。逆に「情報を渡すなんて」という構えのままだと、差はどんどん開いていく気がしています。
だから今考えているのは、自分が頑張ることよりも、AIに情報が渡りやすい環境をつくること。医院の仕組みとしても、AIが働きやすい形に整えていく。そのぶん私たちは、目の前の患者さんに集中できます。対面は、今のところAIには代われませんから。

最後のボトルネックは、自分だった
ただ、これを進めていくと妙な感覚になります。AIが動いていない時間に罪悪感が湧いてきて、「何か指示を入れておかないと」と落ち着かなくなるんです。
そして気づきました。最終的にボトルネックになるのは自分なんだと。自動化した部分は勝手に回りますが、新しいことは、こちらが目的とゴールを言葉にしないかぎり一歩も進みません。
この4か月ほどでまた、ルールが変わりました。次は、ゴールすら言わなくてよくなる日が来るのかもしれない。それはそれで面白いなと思いつつ、まずは情報を渡しやすい環境を整えるところから、みんなで一緒にやっていきたいと思っています。


