朝礼小噺

AIを「今のやり方」に足すのをやめてみた

朝礼小噺

AIを「今のやり方」に足すのをやめてみた

今までのやり方を守ろうとするほど、かえって遠回りになることがあります。

手作業の山が消えて喜ぶ受付スタッフ

AIに合わせて、こちらが変わる

おはようございます。今日は朝礼で話したことを残しておきます。AIをうまく使えている日と、そうでない日の差が、最近はっきりしてきたという話です。

AIを使うハードルって、たいてい「今までのやり方に、もう一つ作業が増える」ところにあります。今のやり方は変えたくない、でもAIも使いたい。それで結局どっちも中途半端になって、浸透しないまま終わってしまう。

理想を言えば、いま使っている予約システムの中にAI機能があって、空き時間の提案がパンパンと出て、そのまま送信ボタンを押せる——そうなっていれば何も変えなくていいのですが、現実にはそうはなりません。だったら、僕らのほうがAIに合わせて働き方を変えたほうが、結局ずっと楽になる。最近はそう考えるようになりました。

事例

オンラインサロンの会員基盤を、まるごと別の仕組みに移しているところです。理由はシンプルで、前の仕組みはAIから触れなかったから。文章はAIに考えてもらえるのに、それを一人ひとりに送る作業だけは自分の手で、送る、送る、送る……と繰り返さないといけない。移行後は、その百件分がまとめて一度で終わります。道具を変えただけで、手作業がまるごと消えたわけです。

赤字だらけの旧マニュアルと白紙を並べて指し示す歯科医師

直させるより、ゼロから作らせたほうがいい

もう一つ、昨日やってみて気づいたことがあります。院内のドクター向けマニュアルをAIに手直しさせようとして、「前のマニュアルの問題点を挙げて」「じゃあそこを直して」と進めたのですが、これが全然うまくいきませんでした。

一方で、同じテーマのものを「ゼロから作って」とお願いしたときは、驚くほどきれいに仕上がりました。既存のものを直させると、写真のレイアウトや細かい構成が中途半端に引きずられて、どこか噛み合わない。既存の形に縛られるより、白紙から作ってもらったほうが、結果的にいいものになる。

今までの積み上げを守ろうとするほど、かえって遠回りになることがある。
段差にスロープを敷いてロボットを迎えるスタッフ

段差をなくすほうが、安くて速い

工場のロボットの話に似ています。段差を乗り越えられるロボットを開発するより、床の段差をなくして、スーッと走れるロボットを使うほうが、コストははるかに安いし応用も利く。人間と同じように動ける機械を作る手間を考えれば、環境のほうを整えたほうが圧倒的に早いわけです。

僕らの仕事も同じで、AIが働きやすい環境を、こちらが用意してあげる。これからのツールはどんどんAIが使いやすいように設計されていくはずなので、僕ら自身も「これはAIが扱えるか」で道具を選ぶようになると思います。そう考えると、今あたりまえに使っている連絡ツールが、数年後には入れ替わっていても不思議はありません。院内の連絡手段も、いずれひとつに揃えられたらいいなと考えています。

AIを今までのやり方に足すのではなく、AIが働きやすいように自分たちの仕組みを変える。
遠回りに見えて、これが一番の近道だと感じています。今日も一日、よろしくお願いします。