1問1答 論文 保存修復

ラバーダム、患者さんは嫌がっている?——タイの大学で学生の修復治療を受けた98人の質問票では、「次もラバーダムをしてほしい」に79.6%が同意。態度と有意に関連したのは、調べた7つの要因のうち「着けていた時間」だけ(1分あたりのオッズ比 0.978)(Rojpaibool 2025)

1問1答 論文 保存修復

保存修復|学生(5・6年生)の修復治療をラバーダムを使って受けた患者が、ラバーダムをどう感じたかを質問票で調べた横断研究(Rojpaibool・Angkaew 2025・Journal of Dental Sciences and Education)。タイの1大学・98人・1時点の調査で、ラバーダムを使わない治療との比較はない

「ラバーダムは患者さんが嫌がるから」。使わない理由としてよく聞く言葉です。RojpaiboolとAngkaewは2025年、タイのWestern大学歯学部で、学生の修復治療をラバーダムを使って受けた患者98人に、治療の直後に質問票(11項目・5段階)を書いてもらいました。「次の治療でもラバーダムをしてほしい」に同意した人は79.6%。「異物がのどに落ちるのを防ぐ」には95.9%が同意しています。一方で「着けている時間が長い」に同意した人も42.9%いました。態度(合計点の3区分)と有意に関連したのは、調べた7つの要因のうちラバーダムを着けていた時間だけです(1分長くなるごとのオッズ比 0.978、95%信頼区間 0.961〜0.996、p=0.016。着けていた時間の平均は85分)。1つの大学で行った横断研究で、わかるのは関連までです。時間を短くすれば態度が良くなる、と確かめた研究ではありません。

論文
Enhancing clinical training through understanding patient attitudes toward rubber dam application by undergraduate dental students: a study at a university in Thailand
著者
Thitithorn Rojpaibool, Chayanuch Angkaew(Western大学歯学部 保存歯科・タイ、パトゥムターニー)
掲載
Journal of Dental Sciences and Education 2025;3(4):123-128. doi:10.51271/JDSE-0067
種類
質問票による横断研究。2024年2月〜12月、タイのWestern大学歯学部の保存修復の診療室で、5・6年生がラバーダム防湿のもとで充填による修復治療を行った20歳以上の患者が対象。治療の直後に患者が自分で質問票に記入した(配布101部、解析98部)。態度は11項目・5段階のリッカート尺度の合計点を、否定的(1〜33点)・中立(34〜43点)・肯定的(44〜55点)に3区分。装着の作業にかかった時間と、着けていた時間は介助の学生が記録。態度と7つの要因の関連を順序ロジスティック回帰で調べた。ラバーダムを使わない治療との比較はない
資金・利益相反
資金提供は受けていない、利益相反はない、と原著に記載されている
PMID
なし(PubMedで見つからない英文の論文。https://doi.org/10.51271/JDSE-0067)

①ラバーダム、患者さんは嫌がっている?

「ラバーダムは患者さんが嫌がるから」。使わない理由として、よく聞く言葉です。では、実際にラバーダムをかけられた患者さんは、どう感じているのでしょうか。

RojpaiboolとAngkaewは2025年、タイの大学の歯学部で、学生(5・6年生)の修復治療をラバーダムを使って受けた患者98人に、治療の直後に質問票を書いてもらいました。

先に断っておきます。これは1つの大学で、1時点に行った質問票の調査(横断研究)です。ラバーダムを使わない治療を受けた患者との比較はありません。

結論を先に書きます(回答者98人)。
・「次の治療でもラバーダムをしてほしい」に同意した人は79.6%。「異物がのどに落ちるのを防ぐ」は95.9%、「口の中に水がたまるのを防ぐ」は91.8%が同意
・一方で、「ラバーダムを着けている時間が長い」に同意した人が42.9%
・態度(合計点を3区分にしたもの)と有意に関連したのは、調べた7つの要因のうち「ラバーダムを着けていた時間」だけ(1分長くなるごとのオッズ比 0.978、95%信頼区間 0.961〜0.996、p=0.016)
・着けていた時間は平均85分(10〜150分)。性別・年齢・局所麻酔・過去の経験・利点の説明・装着の作業にかかった時間とは、有意な関連がみられなかった

②なぜこの調査が必要だったか

著者らは序論で、ラバーダムは接着修復での防湿、誤飲・誤嚥の防止、軟組織の保護、エアロゾルの低減に役立つと整理しています。それでも使用は広がっていません。著者らが引く報告(Gilbertら)では、修復処置のうちラバーダムを使ったのは12%でした。

使わない理由の1つが「患者が嫌がる」という見方です。著者らが引く報告(Malaら)では、歯学生の45%が「患者はラバーダムに不満」と感じていました。一方で、チェコの患者を調べた報告(Kapitanら)では、77%の患者がラバーダムを使った方が快適だと答えています。

術者の思い込みと患者の実感は、ずれているかもしれない。では、経験の浅い学生が処置したときの患者はどう感じているのか。それを自分たちの大学で確かめ、臨床実習の改善に使おう、というのがこの調査の目的です(上の12%・45%・77%は、いずれも著者らが引用した別の研究の数字です)。

③調査の組み立て

場所は、タイのWestern大学歯学部の保存修復の診療室です。期間は2024年2月から12月。対象は、ラバーダム防湿のもとで充填による修復治療を受けた20歳以上の患者で、タイ語の読み書きが自分でできる人です。処置は、ラバーダムの装着も含めて、6年制課程の5・6年生が臨床実習として行いました。

調べたこと
・質問票:性別・年齢・呼吸器の病気の有無、歯科治療の経験、ラバーダムへの態度(11項目・5段階のリッカート尺度)
・態度の点数:11項目の合計点(最高55点)を、否定的(1〜33点)・中立(34〜43点)・肯定的(44〜55点)の3区分に分けた(ブルームの基準を改変したもの)
・時間:ラバーダムを装着する作業にかかった時間と、ラバーダムを着けていた時間の合計。介助の学生が記録した
・解析:順序ロジスティック回帰で、態度と各要因の関連を調べた(有意水準5%)

質問票は治療が終わったあと、待合の決められた場所で患者が自分で記入しました。術者の前で書くことによる偏りを減らすためです。内容の妥当性は専門家3人が確認し、20人の予備調査でクロンバックのα係数は0.8を超えたと書かれています。

必要な人数は、診療室の患者124人を母集団として94人と計算されました。配った質問票は101部で、記入がそろった98部が解析に使われています。

回答した98人(原著の表1)
・男性44人(44.9%)、女性54人(55.1%)
・年齢は20〜30歳が29人(29.6%)で最も多く、次が51〜60歳の25人(25.5%)
・ラバーダムは今回が初めてという人が54人(55.1%)
・局所麻酔を使った人は24人(24.5%)
・治療の前にラバーダムの利点の説明を受けた人は75人(76.5%)

④結果(1):利点は認めていて、8割が「次も」。ただし4割は「痛い」「長い」

そう思う(強くそう思う+そう思う) どちらでもない そう思わない(そう思わない+まったく) ラバーダムに肯定的な内容の質問(6項目) 問1 ラバーダムありの方が、なしの充填より治療中が快適 76.6% そう思う 76.6%/思わない 13.3% 問7 ラバーダムなしより、ありの充填を受けたい 65.3% そう思う 65.3%/思わない 17.3% 問8 ラバーダムは患者の役に立つ 87.8% そう思う 87.8%/思わない 3.0% 問9 充填材や異物がのどに落ちるのを防ぐ 95.9% そう思う 95.9%/思わない 3.0% 問10 口の中に水がたまるのを防ぐ 91.9% そう思う 91.9%/思わない 2.0% 問11 次の治療でもラバーダムをしてほしい 79.6% そう思う 79.6%/思わない 8.1% ラバーダムに否定的な内容の質問(5項目) 問2 ラバーダムは痛い 39.8% そう思う 39.8%/思わない 43.9% 問3 不快、または息がしにくい 34.8% そう思う 34.8%/思わない 50.0% 問4 歯科医師と話しにくく、不安になる 38.8% そう思う 38.8%/思わない 50.8% 問5 ラバーダムを装着する作業に時間がかかる 38.8% そう思う 38.8%/思わない 42.8% 問6 ラバーダムを着けている時間が長い 42.9% そう思う 42.9%/思わない 36.7% 原著の表3の11項目すべて(回答者98人)。5段階の回答のうち「強くそう思う」と「そう思う」、「そう思わない」と「まったくそう思わない」を筆者が足した値。四捨五入のため、原著の本文の値(問10は91.8%)と0.1ずれる項目がある。タイの1大学で、歯学部5・6年生の修復治療をラバーダムを使って受けた直後の患者の回答。ラバーダムを使わない治療との比較ではない。
質問票11項目の回答割合(原著の表3の11項目すべて。回答者98人。「そう思う」は「強くそう思う」と「そう思う」を筆者が足した値。タイの1大学で、学生の修復治療をラバーダムを使って受けた直後の回答。ラバーダムを使わない治療との比較ではない)

ラバーダムの利点は、ほとんどの患者が認めていました。「充填材や異物がのどに落ちるのを防ぐ」に同意した人は95.9%、「口の中に水がたまるのを防ぐ」は91.8%です。「次の治療でもラバーダムをしてほしい」には79.6%が同意しました。

否定的な内容の質問にも、一定の人が同意しています。「ラバーダムを着けている時間が長い」に同意した人は42.9%でした(原著の本文の値)。表3の割合を足すと、「痛い」は39.8%、「不快、または息がしにくい」は34.8%、「歯科医師と話しにくく不安になる」は38.8%、「装着の作業に時間がかかる」は38.8%です(いずれも「強くそう思う」と「そう思う」を筆者が足した値)。

「不快、または息がしにくい」と「話しにくく不安になる」は、同意しなかった人の方が多い項目です(同意しない人がそれぞれ50.0%、50.8%。筆者の合算)。「嫌がる人ばかり」でも「みんな平気」でもない、という分布です。

態度の3区分(合計点。平均は40.2 ± 6.5点、範囲は25〜55点)
・原著の表4の人数:肯定的27人、中立58人、否定的13人(合計98人)
・割合にすると、肯定的27.6%、中立59.2%、否定的13.3%(中立の59.2%は筆者の計算)
・原著の抄録は中立を72.4%と書き、本文は中立72.4%、肯定的27.6%、否定的13.3%と書いている。本文の3つを足すと100%を超える。72.4%は、表4の中立58人と否定的13人を足した71人の割合と一致する(筆者の計算)
・どちらの数字でも、いちばん多いのは「中立」という点は変わらない

⑤結果(2):態度と有意に関連したのは「着けていた時間」だけ

点=オッズ比、横線=95%信頼区間(横軸は対数目盛)。オレンジ=有意な関連 0.25 0.5 1 2 4 オッズ比 性別 1.547(0.717〜3.344) p=0.270 年齢 0.994(0.975〜1.013) p=0.547 過去のラバーダムの経験 0.801(0.389〜1.649) p=0.582 局所麻酔 0.908(0.303〜2.716) p=0.872 利点の説明 1.277(0.425〜3.834) p=0.679 装着の作業にかかった時間 1.000(0.985〜1.016) p=0.179 ラバーダムを着けていた時間(1分あたり) 0.978(0.961〜0.996) p=0.016 有意 原著の表4の7要因すべて(順序ロジスティック回帰。回答者98人)。態度は合計点を3区分にしたもの。オッズ比が1より小さいと「より肯定的な区分に入るオッズが低い」。性別などの基準の群、年齢の単位、要因どうしを調整したかどうかは原著に書かれていない。1時点の質問票で調べた横断研究で、わかるのは関連まで。時間を短くすれば態度が良くなる、と確かめた研究ではない。装着の作業にかかった時間のp値(0.179)は、オッズ比・信頼区間から逆算した値と合わない(筆者の計算)。
態度(3区分)と7つの要因の関連(原著の表4の7要因すべて。順序ロジスティック回帰のオッズ比と95%信頼区間。回答者98人。横断研究で、わかるのは関連まで)

時間の実測値は次のとおりです(原著の表2)。ラバーダムを装着する作業にかかった時間は平均17 ± 10.9分(3〜60分)。ラバーダムを着けていた時間は平均85 ± 27.4分(10〜150分)でした。

順序ロジスティック回帰で有意だったのは、ラバーダムを着けていた時間だけです(p=0.016)。着けていた時間が1分長くなるごとのオッズ比は0.978(95%信頼区間 0.961〜0.996)。原著の言い方では、より肯定的な態度を答えるオッズが、1分ごとに2.2%低くなる関係です。

有意な関連がみられなかった要因(原著の表4。オッズ比、95%信頼区間、p値)
・性別:1.547(0.717〜3.344)、p=0.270
・年齢:0.994(0.975〜1.013)、p=0.547
・過去のラバーダムの経験:0.801(0.389〜1.649)、p=0.582
・局所麻酔:0.908(0.303〜2.716)、p=0.872
・利点の説明:1.277(0.425〜3.834)、p=0.679
・装着の作業にかかった時間:1.000(0.985〜1.016)、p=0.179

「有意な関連がみられなかった」は「関係がない」という意味ではありません。98人の調査で、信頼区間はどれも広めです。著者ら自身が限界の項で、ほかの要因の小さな影響を見つけるには人数が足りなかった可能性がある、と書いています。

オッズ比は「何倍なりやすいか」を表す数字ではありません。また、この研究は時間を短くした群と長くした群を比べたものではないので、リスク比は計算できません。

⑥著者らはどう読んだか

著者らの考察(この調査で確かめたことと、ほかの研究を引いた説明が混ざっています)
・患者はラバーダムの利点をよく理解している。それでも、処置の体験、とくに時間の長さが全体の態度に関わる
・平均85分という時間は、学生が処置したことが影響した可能性がある。著者らはStewardsonらの報告を引き、経験のある歯科医師ではおよそ30分以内、学生では1時間を超えていたと書いている(別の研究の数字)
・利点の説明を受けたかどうかと態度のあいだに有意な関連がみられなかったのは、説明の方法が適切でなかったか、学生の伝える力が足りなかったためかもしれない
・中立と否定的が多かったのは、地域や患者層の違いか、5段階の尺度で細かく測ったためかもしれない

著者らは結論で、ラバーダムの利点は患者に広く認められているが、処置の時間が態度に有意に関わる要因として浮かび上がった、とまとめています。そのうえで、治療時間を適切にすることに重点を置いた臨床実習が必要だとしています。

⑦明日の臨床へ

著者らの提案(原著に書かれていること。この調査で効果を確かめたものではありません)
・ラバーダムを着けている時間をできるだけ短くすることを、まず考える
・シートの位置を適切にして、気道をふさがないようにする
・クランプによる痛みや歯肉の傷を減らす工夫(クランプ用のクッションなど)を取り入れる
・患者への伝え方と、装着の手際を鍛える。とくに学生で
ここからは筆者の読み(原著が述べたことではありません)
・「患者が嫌がるから使わない」と決める前に、患者に聞いてみる価値がありそうです。この調査では、学生の処置で平均85分着けていても、8割近くが「次も」と答えています
・一方で、4割ほどの人は「痛い」「長い」に同意しています。全員が平気なわけではありません。途中で声をかける、合図を決めておく、といった配慮は、この論文が調べたことではありませんが、質問票の項目(話しにくさへの不安)からは考えたくなる点です
・装着の作業にかかった時間(平均17分)は態度と有意に関連せず、関連したのは着けていた時間の合計でした。装着の速さだけでなく、ラバーダムをかけてから外すまでの段取り全体に目を向ける、という読み方ができます
・学生の患者での結果です。経験のある歯科医師の診療で、着けている時間がもっと短いときに同じ関係になるかは、この論文からは言えません
ここだけ、冷静に補助線この研究は、タイの1つの大学の診療室で行われた横断研究です。回答したのは、学生の修復治療をラバーダムを使って受けた、タイ語の読み書きができる20歳以上の患者98人。この論文(掲載誌はJournal of Dental Sciences and Education)は、PubMedでは見つかりません(2026年10月に著者名とDOIで検索。原著には外部査読ありと記載されています)。
わかるのは「着けていた時間が長い人ほど、態度の区分が低い傾向があった」という関連までです。時間を短くすれば態度が良くなる、と確かめた研究ではありません。処置が難しい歯ほど時間が長く、処置そのものの負担が態度に影響した、という可能性も残ります(筆者の読み)。回帰分析で要因どうしを調整したか、歯の部位や窩洞の大きさを考えに入れたかは、原著に書かれていません。
ラバーダムを使わない治療を受けた患者との比較はありません。対象はラバーダムのもとで治療を受けた人なので、ラバーダムを断った人の声は入っていないと考えられます(筆者の読み)。質問票は自己記入で、著者らも、思い出しの偏りや「良く答えよう」とする偏りがありうると書いています。
原著の中で、数字が合わない箇所が5つあります。(1)態度の3区分の割合。本文の72.4%・27.6%・13.3%(抄録にあるのは中立72.4%だけ)は足すと100%を超え、表4の人数(27人・58人・13人)とは中立の割合が合いません。(2)質問票は101部配り、2部を除いて98部を解析、と書かれています(101−2は99)。(3)局所麻酔を使った人は、本文では23.5%、表1では24人(24.5%)。この記事は表1に従いました。(4)表4の「利点の説明」の行の割合は、1つ上の「局所麻酔」の行と同じ数字が入っていて、人数から計算した割合と合いません。(5)表4の「装着の作業にかかった時間」は、オッズ比1.000・95%信頼区間0.985〜1.016に対してp=0.179。オッズ比と信頼区間から逆算するとp値は1に近くなります(通常のWald法による信頼区間と仮定した筆者の近似計算)。主な結果である「着けていた時間」の行は、同じ方法で逆算したp値が約0.015で、表の値(0.016)とほぼ合います(筆者の計算)。ただし、これらの食い違いを直したときに結果がどう変わるかは、元のデータがないので確かめられません。
もう1つ。著者らは考察で「否定的な群が次回のラバーダムを望まなかった主な理由は、息のしにくさだった」と書いていますが、これを示す集計は結果に載っていません。また、否定的な内容の5項目を、合計点でどう扱ったか(点数を逆にしたか)も書かれていません。
資金・利益相反:資金提供は受けていない、利益相反はない、と記載されています。考察ではクランプ用クッションの製品名が挙がっていますが、この調査で使ったかどうかは原著に書かれていません。
それでも、「患者が嫌がる」という思い込みを、実際の患者の声と、診療中に記録した時間で確かめにいった調査です。ラバーダムの価値を患者はわかってくれている。課題は、かけている時間をどう過ごしてもらうか。そう考える手がかりをくれる1本です。

今日のひとこと

この調査が示したのは、学生の修復治療をラバーダムを使って受けた患者の多くが、ラバーダムの利点を認め、79.6%が「次もしてほしい」に同意したということです。同時に、「着けている時間が長い」に42.9%が同意し、態度と有意に関連したのは、調べた7つの要因のうちラバーダムを着けていた時間だけでした(1分あたりのオッズ比 0.978、95%信頼区間 0.961〜0.996、p=0.016。平均85分)。タイの1つの大学・98人・1時点の質問票による横断研究で、わかるのは関連までです。ラバーダムを使わない治療との比較はなく、経験のある歯科医師の診療にそのまま当てはまるかはわかりません。この論文はPubMedに収載されておらず、原著には数字が合わない箇所もあります。筆者の読みでは、「患者が嫌がるから」と決める前に、かけている時間の過ごし方に目を向けるきっかけになる1本です。

Rojpaibool T, Angkaew C. Enhancing clinical training through understanding patient attitudes toward rubber dam application by undergraduate dental students: a study at a university in Thailand. J Dent Sci Educ. 2025;3(4):123-128. doi:10.51271/JDSE-0067(PubMedに収載されていないためPMIDなし)
本記事は論文の要点を医療従事者向けにまとめた解説です。臨床判断は原著と最新のエビデンスをご確認ください。