雑記

アロンアルファで差し歯をつけないで!歯科用接着剤との違いと接着力を解説

みなさんこんにちは!

歯科医師の大原です(@yutaohara023

今日は歯科あるあるの一つ

「患者さんが取れた銀歯を瞬間接着剤でつけてきてしまう」

について解説したいと思います

瞬間接着剤最長寿ブランドでギネス記録に輝いた

アロンアルファの技術資料などをもとに

その接着力と、歯科でアロンアルファを使わない理由

患者さんにアロンアルファでつけて欲しくない理由

を解説します!

① 歯医者が取るのにすごく苦労する

アロンアルファの接着力はめちゃくちゃ強く

1円玉の面積があれば100kgの重りでも

つけることができるほどの強さです

そんなアロンアルファ、歯につくと中々取れません

実は保険診療で使う接着剤よりも一時的には強いと思われます

それを取るためには・・・歯を削りますっ!

または詰め物側の内面や歯を削るので、スカスカになり

もっと取れやすくなります・・・😩

仮止めにはめちゃくちゃ不向き!

② アロンアルファExtraは超強力だが、熱と衝撃に弱い

上記のように接着力は強力なのですが

ずっと使えるというものではありません!

アロンアルファは公式HPに

耐熱性が約80度、60度のお湯に浸しておくと剥がれてくる場合があります

とあります

また瞬間接着剤は衝撃に弱いという特徴もあり

口の中の過酷な環境には適していません

そしてそもそも口の中での安全性が確認されていませんので

使用することが推奨できません

我々も使えるなら安価で接着力の高いアロンアルファ使いたい…笑

自費のレジンセメントは50倍くらいのお値段します。。

③ 取れた原因を直さないとまた取れる。取れた箇所はそのままでは接着面が汚い。

取れた際に、なぜ取れたのか?を考えなければ

また取れてしまいます

セメントの劣化であればセメントを新しくすればいいですが

そもそもセメントが劣化する原因が、

詰め物に隙間があるから、であればやりかえた方がいいです

虫歯が原因でセメントが劣化して剥がれた場合は

虫歯を治さなければまたすぐ取れたり、

神経の炎症を起こす可能性があります

また、取れた箇所には古いセメントが残留していたり、

プラークが付着しているため

これらを清掃してから接着しないと本来の接着力は発揮されません

まとめ

アロンアルファは強力な接着力がゆえに

仮止めには向いておらず、

歯科医師は歯や詰め物を削って取らないといけない上に

長期間は保たない、原因を解決できない

という点から

応急処置などはせず、

早めに歯医者に行って治してもらうことをお勧めします

以上です

アロンアルファ最高!(日常使いでは)

ではまた!