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2021-12-21
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歯科医師
大原裕太
むし歯を作らない歯医者を目指して日々情報発信しています
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ラバーダム、患者さんは本当に嫌がっている?——東京医科歯科大学の病院1施設で、歯科医師87人と、ラバーダムを使った根管治療の直後の患者201人に質問票で聞いた調査では、13項目の不快事項を選んだ割合の平均(筆者の計算)は、歯科医師が考えた不快(研修医75.2%・医局員58.5%)より患者が答えた不快(研修医の患者28.5%・医局員の患者22.1%)の方が低く、患者の92%は次もラバーダムを付けて治療してほしいと答えた(佐々木 2006)
ラバーダムを付けて消毒した術野、本当に無菌といえる?——ヒトの口の中で術野の消毒を調べた臨床研究8本(PubMed 検索で5本+引用文献から3本)を集めた文献レビューで、はじめの消毒のあとに完全な無菌を示した研究も、治療のあいだ無菌が確実に保たれることを示した研究も無かった。最良は Möller 1966(30%過酸化水素と5%ヨードチンキ)で、無菌の検体は歯面98%・ラバーダムと歯の境目83%(総説が引用した結果)。根管治療の成績は集めた研究の評価項目ではない(Malmberg 2016)
ラバーダム、患者は嫌がる?——トルコの大学病院1施設で、ラバーダムを付けて根管治療を受けた患者150人の質問紙調査では、次回もラバーダムを希望した人が146人(97.3%)。一方、治療の前から利点を知っていた人は約3割(30.7%。同意・強く同意を表1の人数から筆者が合計)で、説明を受けたという答えと必要だという答えには関連があった(Kaşıkçı 2024)
日本の根管治療、何が課題なのか?——2011年の総説で須田英明先生は、年間1,350万件以上(2009年の保険請求回数からの推計)の抜髄・感染根管処置に対し、ラバーダムを「必ず使用する」歯科医師は一般歯科医師5.4%・日本歯内療法学会会員25.4%(引用した2003年の調査)にとどまり、保険の評価の低さと治療時間の長さ、歯根破折の多さも課題に挙げて、「新しい器材の前にまず治療の基本を守るべき」と結んだ。数値の多くは2003〜2010年の統計と調査の引用で、効果を比べた研究ではない(Suda 2011)
根管治療の術野の消毒、一般歯科と専門で差はある?——スウェーデンの一般歯科1施設と歯内療法専門1施設で、ラバーダム防湿と消毒のあとの歯面を拭って7日間培養した前向き観察研究。菌が育った検体は一般歯科31.6%、専門7.0%。ただし各1施設の比較で、根管治療の成績は測っていない(Malmberg 2023)
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